リリィさんの
お料理教室


私のインド料理の先生はアヤさん!

  リリィさんと言えば、ここインドプーナのコレガオンパークに住む日本人の間では、知らない人はいないと言っても言い過ぎじゃないかもしれない。じつは彼女は「アヤ」さんなのです。インドでアヤと言えば、家政婦さんのこと。掃除や選択、料理まで、希望に応じて家庭内の雑事をこなしてくれる、まことにありがたいヘルパーさんたちのこと。とくにこのリリィさんが知られているのは、長い間、日本人たちのために働きつづけてきたこと、そして、決して家のものを取ったりしないし、何しろ、仕事がしっかりしていて、手抜きをしない。それで、日本人たちがリリィさんご指名をする。そういうことで、10年以上も大勢のプーナにやってくる日本人が彼女のお世話になったのである。

  せっちゃん(当サイト、オープンコミュニティ担当)は、10年以上もまえ、子連れでプーナにやってきて、そのとき、リリィさんに子どもの子守りもしてもらったって言っていました。「彼女だから安心できたんだ」って。というのは、インドでアヤさんと言っても、いろいろといるんで、子どもの面倒を見てもらうと、体に痣がついて帰ってきたりする、インドではよく子どもをブツので、同じようなひどい扱いをするアヤがいるし、それだけじゃなくて、中には、物をわからないように取ったり、さまざまな問題が発生したりします。ここはインド。やっぱり多いのが手抜き。これはこうして、こうやってって何度お願いしても、その通りにならない。

  例えば、僕がアヤを使っているとき、よくこんなことがあった。インドの綿は色落ちがすごくて、洗濯の際に、ちゃんと色別で分けないと、色が薄いものは、濃いものによって染められてしまうんですよ。だから、ちゃんと色でわけてあらうようにとお願いしても…ムッムッ!また、白いシャツが染まっている!…そんなトラブルが続出で、僕は洗濯機を購入しました。

  ところが、リリィさんはちゃんとそういうことはわかっているし、手も抜きません…そして、そして、料理がとってもお上手なんで、彼女の料理は、まさにお袋の味なんだ。ぱっと見、すぐにわかるように、彼女はどちらかというとおばあさんに近い高齢の女性。色が黒いのはインド南部のタミール州出身だからです。その彼女の出身地の料理は結構辛いはずなのに、彼女が僕達日本人のために作ってくれるカレーは、そんなに辛くもなく、あっさりしていてすご〜く食べやすい!それでリリィさんに「リリィさんのおうちでもやっぱりカレーは辛くないの」って、聞いたら、「とんでもないわよ!チリを山のように使うのよ…」って言っていた。彼女は日本人にはそんなに辛いものが食べられないのを知っていて、ちょうどいい感じの辛さにして出してくれるんだ。

  彼女のインド料理があんまりうまいんで、いつの間にか、日本人たちが彼女の料理を習いに来始めた。それがリリィさんのお料理教室の始まりだったんです。先日…といっても、もう数年前になるけど、アマラちゃんがアップした「リリィさんのお料理教室」は、そのごくごく一部にすぎません。本当は、シーズン中は週一回ほど、リリィさんのお料理教室があるんですよ。

  ということで、じつは、マハも先週、行って参りました!「リリィさんのお料理教室」…いや、感心しました。彼女はじつに手際がいい。あっと言う間にカレーが2品を仕上げてしまいました。僕はそれをただただ観察しながら、これは何に使うの?どうやるの?と聞く…これがリリィさんのお料理教室なんです。そして、できたものをいただく…ああ、うまい!ってね。これが本当においしい。

  リリィさんから確認を取ったレシピを紙に書いて、後で家でインドカレー初体験!で、その通りに自分で作ってみました…でもね、初体験なもんで、リリィさんのように手際よく思ったようには行きませんでした…正直なところ。お味のほうも、あれぇ〜?リリィさんと同じようにやったのに、なぜか、リリィさんが料理したカレーのほうが断然美味しかった…でもね、ミーナがおいしいおいしいって食べてくれたんで、初体験にしては、まぁまぁの出来かなぁ〜。

  以下にレシピをあげますが、これって、ほんと、リリィさんが教えてくれたとおりなんですが、その通りにやっても、同じ味にはならなかったんだけど…??

  みなさんも、このレシピを下に、自分流インドカレーに挑戦してみませんか??


リリィさんのお料理教室
「パニールのカレー」


材料
材料分量
トマト中2個
玉ねぎ大2個
グリーンピース半カップ
にんにく大4、5かけ
生姜3かけ
パニール*代用可能
小麦粉(全粉)適量チャパティ用

ガラムマサラ
ガラムマサラ クミンパウダー
クミン

香辛料

ガラムマサラおおさじに4分の1くらいをリリィさんは使いましたが、基本的にお好みで。結構チリも入っています。最近は一般のお店でも買えるようです。がラムマサラはたくさんのスパイスを調合したもの。オールインドスパイスみたいなもので、各家庭で、メーカーによってかなり調合が違います。
ターメリック最近は日本ではウコンとして栽培されている。体の血液を浄化する効果があり、さまざまな病にウコンを摂取することがある。インドではカレーに欠くことができないスパイス。
クミン小さじ軽く1。好みに合わせて
コリアンダー小さじ1。好み。実はインドではコリアンダーの生葉も使っています。コリアンダーはインドでは体のピッタ(熱)を下げると言われ、体をリラックスさせる効果があるようです。
チリ少量。好みに応じて。アユルヴェーダでは赤チリは取り過ぎに注意とありますが、生チリにはあまり取りすぎはないと、時として、腸の殺菌効果があるため、適時摂取する必要があるそうです。乾燥したら取りすぎに注意で、青いうちはいいとうことになりますね。
これがパニール

  さて、ここで問題になるのが*印のついた「パニール」です。パニールはインドではどこのお店でも手に入りますが、日本ではまず買うことができません。(ちなみに、こんなに美味しいのにねぇ〜、実は今日もパニールカレーだぁ〜)なんとも言えない食感と、舌触り、それに何より牛乳からできた、つまり牛さんからの贈り物であるがゆえに、神聖な食べ物なんです。パニールを日本の食材に訳すと「カッテージ・チーズ」ですが、どうも、日本で販売されているカッテージチーズとは似て非なるもの。ううん、なんと言って良いやら…豆腐のようで豆腐でなし、ヨーグルトのようでヨーグルトでなし、鶏肉のようで鶏肉でなし…えっ?ますますわからなくなった…ということで、パニールは日本では買えませんので、代用として菜食の方は豆腐、肉食の方は鶏肉をご使用ください。以下のレシピのパニールの部分をそれぞれのお好みの食材に置き換えてやってみてください。
パニールを自分で作ってみようという方がいたら、パニールの作り方はこちらです

写真は、リリイさんがパニールを角切りにしているところ。ねっ、なんだか豆腐みたいでしょ!?それをひたひたの油であげます。

パニールを揚げる

  ←中火で表面が狐色になったらOK。あとでカレーに入れます。パニールは中火で結構長い時間揚げていました。
  グリーンピースは湯通してアクを抜いておきます。
  生姜ニンニクをみじん切りに、たまねぎをひとつみじん切りにします。

トマト
玉ねぎのすり加減

  二つ用意したうちの残りの一つのたまねぎとトマト3ヶをおろし器で摩り下ろします。(それだったら、ミキサーでやったらいいかと安易に考えがちですが、ミキサーは目が細かくなりすぎて、失敗のもと…使用してもいいですが、細かくしすぎるとカレーの味が極端におちます。マハも失敗しました。だから、下ろし金で時間をかけて下ろすのがちょうどいい加減のようです。)写真をご覧になってわかりますか?微塵切りよりも細かいって感じです。ひょっとしたら本当に細かい微塵切りでもいいかもしれません。この日、リリィさんが下ろすのに使ったのは、プラスチック製のものでした。

スプーンに香辛料

 トマトのほうは、これは多分ですが、トマトピューレーのようなもので十分代用がきくと思います。どの道、綺麗に潰れますから。
  摩り下ろしたトマトオニオンのベースに、好みの分量のスパイスと塩を投入しておきます。
  油を大さじ2杯フライパンにひいて、みじん切りの生姜ニンニクを炒め、たまねぎのみじん切りを入れて、しっかりと多少の焦げ目がつく程度まで炒めます。




はい、煮込みあがりました!

  炒まったところで、トマトオニオンベース+スパイス、揚げ終わったパニールを投入。グリンピースと水をカップ1程度入れ、弱火にして煮込むこと20〜30分…で、できあがり!
  なんですけど、初めてって方、ううん、マハもそうでしたが、同じようにやっているのに、なぜかうまくいい味が出ないことがあります。そういう場合は、煮込みが終わったあと、イロイロ?とやってみる必要があります。裏技です。一番極端で安易な裏技は、市販のカレー粉を少し混ぜる…でも、それだったら、はじめからそうすればいいじゃん!ってことにもなりかねない…でも、みんなお腹を減らして、期待して待っている…そんな場合の最終兵器としてカレー粉は使うとして、切り札の前にとにかく、やれることは…

1 塩加減を調節すること。塩の加減ひとつで味がよくも悪くもなります。
2 スパイスを少しづつ足してみる。味が薄いと感じた場合、これも手。
3 コクがない場合もあるので、そういう場合は、隠し味として、お味噌汁のダシのようなものを足してみる
(なんだかだんだん和風になってきちゃいます)通常、ダシはパニールを煮込むことで、そこから出てくるんですが、豆腐を使うと、ベースの出し分が少ないですよね。ダシになれている日本人にはちょっと物足りないかも…そういうことで、味噌汁の出しなんだ。でも鶏肉を揚げて使った場合は、そこから十分な出しが出ていると思います。

チャパティを練る
チャパティ

簡単!チャパティ
 さて、パニールカレー(日本だったら…豆腐カレーか、はたまたチキンカレー)を煮込んでいるおよそ30分くらいの間に、リリィはチャパティを手際よく次から次へと焼いていきます。アッタと呼ばれる全粒粉…インドではチャパティには全粒粉が使われています。アユルベーダでは、白い小麦粉は腸に詰まってしまい、体によくないとされ、昔からアッタ=全粒粉を使っています。つまり、チャパティ粉といえば、この全粒粉のことです。その他に、マエダと呼ばれている白い小麦粉はナーンを焼いたりするときに使用されます。
そのアッタを適当にボールに入れて、たぶんカップ1〜2杯くらいかなぁ…それに適当に水と塩を加えて簡単に練ります。パンを焼くときのようにグルテンを出すほどには練りこみません。「水を大目に入れたら、柔らかめのチャパティ、少しだったら硬いチャパティよ」と彼女は言っていました。数分練ると、そのまま、少しを丸くまるめて、チャパティ専用の丸いまな板の上に、チャパテイを伸ばす専用の棒で伸ばしはじめました。
  へぇ〜、ちょっと驚き…なんであんなに丸くできるか、その秘密が初めてわかりました。棒を少しづつずらしていって、そうするとまな板の上でのばされかかったチャパティが回転している!…だからあんなにきっちり丸くできるんだ! これはマハには真似ができそうもないなぁ…。だから、最初は変形チャパティで我慢我慢。でも、味は一緒ですから…。
 丸めながら、方やフライパンでチャパティを焼く。中火で焦げないように多少の焦げ目がつく程度に焼きます。途中、チャパティがぷく〜うと膨らみます。中にはいっていた空気が膨張するせいでしょう。すると、リリィさんはその空気の膨らみを手でつぶしながら、またひっくり返し、そして、また次のチャパティを伸ばしながら…30分でなんと10枚以上を焼いていました。

みなさんもぜひトライしてみて、思ったより簡単にできますから!
  これはマハの勝手な意見ですが、インド料理は薬膳に近いものがあります。各種のスパイス・香辛料は適量使用されれば、体にとても良い作用があります。ただ、何千年もスパイスを食べつづけたインドの人々にとっての適量と、日本人のようにあまり食べつけていな人々にとっての適量は違うので、おのずとその量も変わってきます。辛すぎない、強すぎない、マイルドなカレーを時々食するのは健康にとてもいいと思いますよ。

もっとほかにもインド・アーユルヴェーダ料理レシピはこちら


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