「モンスーン・ウエディング」でひさびさに泣き笑い
ながらくごぶさたでした。しばらくインドもごぶさたのうえ、指をくわえてインドの情報を追うばかりで更新する気がなかったんですが。。。。
日本では初夏に「ミモラ 心のままにHumDilDeChukeSanam」「マッリの種TheTerrorist」が公開されました。どちらもすでにインドで話題になったすばらしい作品でした。なかでも前者はわたしの人生でみたBest5に入る映画です。どちらの作品も日本でもそこそこ人ははいったようですが、今回、久々に「ムトゥ」以来、満員の客席をみることになった「モンスーン・ウエディング」は想像以上にすてきな映画でした。
監督は「サラ−ムボンベイ」「カーマスートラ」のミラ・ナイ−ル。確かアメリカベースのインド人の女性です。ここでチラシにあるあらすじをそのまま紹介しましょう。。。
STORY:ニューデリーに住むビジネスマン、ラリット・バルマ氏の庭では結婚式の準備が始まった。長女アディティが親の決めた縁談を急に承諾。彼女は仕事も辞めて、彼の住むヒューストンに行くことになっていた。バルマ氏は世界各地に散らばった親戚縁者を集めて伝統にのっとった豪華な式を挙げようとする。しかし、これがはからずも集う人々の複雑な愛のタペストリーを織り成すこととなったーー心揺れる花嫁、聡明な従姉、不器用なウエディング・プランナー、貞淑なメイド、そしてバルマ氏は、結婚式までのゴージャスな宴が繰り広げられる中、それぞれの悩み、愛に対して様々な選択をしていく。季節は厳しい夏の日差しを一掃するモンスーン。生命の再生と喜びをもたらすモンスーンの雨が苦悩を洗い流し、躍動感に満ち溢れた未来を指し示していく・・・・・・・
映画は114分。2001年度ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞作品です。
マサラムービーのように区切られたダンスシーンはないが、結婚式のなかで親戚の娘が踊るシーン、結婚前の準備で花嫁の手にへナを施しながら、女性達だけが集まって祝い歌をうたうシーン、家族が集って自然にでる歌の数々、ガザル(ウルドゥー語で歌われる恋歌や恋の詩)を歌い詠む親戚たちのシーン、雨の結婚式に、充分にインド映画のダンスシーンと同じ豊穣さを見て取れる。
なによりも、最初のシーンから、映画という感じがしないほど自然にその中にはいりこんで、わたし自身がその結婚式の場にいるような気がしてくる。さまざまな人間模様。揺れるこころと効果的にはさまれるデリーの町並み。
花嫁の父役のナスルディン・シャー他1,2名を除いて、お馴染みのインド映画の俳優がいないため、よけいこの親近感は存在する。ほんとうに身近に存在するインド人家族のさまを見ているようなのだ。この家族の影で使用人の恋と結婚も粋な形で進行していく。なんだかひさびさに見たほのぼのハートにくる映画でした。しかも衣装や音楽が楽しい、お奨め映画です。8月半ばより渋谷Bunkamuraル・シネマで公開中。あと日本各地に巡回するようです。
★インドで現在公開中の話題作DEVDASのVIDEOを日本のパキスタン人のお店で借りて見ちゃった!
まさかのVideoCDがもう存在するらしい。これはマフィアのおかげ?狂喜してしまいました。なんでこんなに騒いでるか?それはこの「DEVDAS」がわたしの大好きな「ミモラ*心のままにHumDilDeChukeSanam」の監督SanjayLeelaBhansaliの映画で、スタッフも前作とほぼ同じメンバー、しかもこの映画、12億円くらいかかっているらしい。インド映画としては破格の豪華な映画、しかもShahRukhKhan、AishuwaryaRai、そして結婚後のMadhuriDexitという豪華スターの共演なのです。
SanjayLeelaBhansaliは2年半くらいかけて丹念にこの映画をつくりました。そして完全主義ゆえ制作費もどんどんふくらんでしまいました。もとは何度も映画になったベンガルの小説の悲恋のお話です。おさななじみの恋人たちが引き裂かれ、女は年長の金持ちのやもめと無理やり結婚させられ、男はカルカッタにとばされ、そこでであった娼婦に慰められるが、初恋の恋人が忘れられず、アル中になって、恋人の家の前で果てる・・というようなお話をSanjay監督が現代版に焼きなおしました。
「モンスーン・ウエディング」とちがって、こちらはマサラ・ムービーです。最初から、人気俳優たちの演技はどんなかな・・という視点でつい見てしまいます。そして悲恋なので「ミモラ」のように歌と踊り満載で、生きる喜びにはじける映画とはちがって、夜の暗闇にまぎれて会う2人とか、酒におぼれるSharRukhとかがせつないです。「ミモラ」のせつなさよりつらかった。一番のみどころは、なんといっても娼婦Chandramukhi役のMadhuriDexitのカタック・ダンスシーンでしょう。カタック・ダンスの巨匠ビルジュ・マハラージュが振付けたらしいです。AishuwaryaRaiもプライベートで苦い恋をしているので、せつなさやつらさの表情がリアルだった、と表する人もいます。
こんなゴージャスな映画は闇Videoなんかで見るもんじゃありません。邪道です。わかってます。できればPUNEのシネコンで大画面で見るに限ります。
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