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20021109

恐ろしく風が強くて

夜明け前に目を覚ました。

頬を凍った掌で包み込む冬が大急ぎで駆けてくる足音だろうか。

そういえば昨日は霙が降っていたものね。

昨夜の夜景は雨の日には珍しく曇ってはいなかった。
まるで宝石箱を引っくり返したような光景。
街中にばら撒かれた宝石は濡れて光っていた。

クレイジー・ケンがAh haと溜息のように歌う。

ただ冷たいばかりの雨は街を濡らす事は出来ても
唇を濡らす事も
瞳を濡らす事も
心を濡らす事も出来ない。

優しく生暖かく包み込むように瞳と唇と心を濡らしてくれるのは
多分最愛の男の子の絹糸のような雨より柔らかい心だろう。

ガタガタと窓が鳴る音を聞きながら眠っている間に着信した兎メールを確認。

残念。
昨夜は23時過ぎに眠ってしまっていたの。
私は黒兎じゃないからお返事書くよ。

兎が眠ってないであろう時間にね。

助けたい

と言ってくれてた人がいるのに

助けを求めないあの人は
目を覆いたくなるくらい哀しい。

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