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マンゴーのお話し
マンゴーの味=(モモ+柿)×10


インドは5月ともなると、マンゴーの最盛期を迎えます。
マンゴーといっても、たくさんありますが、インドのマンゴーはおそらく世界一ではないでしょう。アルファンソというインド独自の種類で、味はなんとも形容しがたい…ううん、マンゴーのお味です。あえてたとえるなら、日本のモモと柿を足して2で割って、それに10をかけた感じといえば、おわかりいただけるでしょうか??
ですから、ぜひ、インドにお越しの際は、5月にどうぞ。インドの5月といえば、ただただ暑いだけで、何のとりえもないですが、マンゴーがあります。毎日、あこがれのマンゴーをいただけるとしたら、もうそれだけで十分に価値のある旅行?になりますよ。
名づけて、インド・マンゴー三昧の旅…こんなの旅行会社が企画したらどうだろうねぇ〜。
どこかのマンゴー園と契約して、マンゴー狩り・食べ放題ツアーなんてのもどうでしょう?
そうそう、マンゴー狩りといえば、実は、このマンゴーにもちょっと悲しい話があるのです。
昨今、実は、美味しいマンゴーが減った。近くのインド八百屋さんで買えるマンゴーは味が実に落ちた。姿形は、それは素晴らしいのに、「やったぁ〜、マンゴーだぁ」とパクリと食べると…「あれぇ〜」となんだか調子が悪い。味に深みがないんですね。もし、これがマンゴーですって、日本から来た人に出したとしたら、このどこがそんなに病みつきになるほどのものなんだ?と思ってしまうでしょう。そうそう、病み付きになる感じじゃない。つまり、(柿+モモ)÷2=最近の八百屋で帰るマンゴーという次第です。
いったいなぜだ?どうしてなんだ?2年前までは、あんなに病みつきになったのに、今年は、まったく食べたいとも思わない。なんだかうまくない!
友人のあるインド人「ダルマディープ」に聞いたところ、最近のマンゴーは化学肥料と農薬付けになり、一騎に味が落ちたそうです。
インドはこの数年で、経済鎖国状態から、開放政策に転換し、外国のモノがたくさんインドに入ってきました。ちょっと前までは、インドの国産車「アンバサダー」など、数種類の車しか走っていなかったのに、この2年くらい前からは、外国車が増えた。ベンツも工場を開いたし、ホンダやトヨタもインドに工場を開いた。そんな開放政策のなかで、いろいろなものが入ってくる。当然、農薬や化学肥料も大量に入ってきて、いまではほとんどのマンゴー農園が現代農法に転換したそうです。そして、やはり、味がかなり落ちた。
初めて食べたら、こんなもんかで済むでしょうが、昔の美味しい味を知っている僕にとっては、これはマンゴーではないぞ!と言い出す始末。

日本でこんなことがあったなぁということを思い出しました。それは京都の出町にある西沢豆腐店のお話です。豆腐は昔はニガリを使って固められていましたね。いまは水酸化カルシウムとか、なんとかいう薬品で固められて製造されています。僕はやっぱりこの薬品付けの豆腐があまり好きでなくて、西沢のにがり豆腐を買って食べていました。ニガリで固まった豆腐には味やコクがあるんだ。でも水酸化カルシウムのにはコクがない。
西沢さんの話によると、当時(相当前)、豆腐屋はどこもニガリを使っていたが、西洋化の波(昭和40年代)のなかで、化学薬品メーカーの営業マンがしきりに水酸化カルシウムの安さと便利さをすすめて、豆腐屋が次から次へと水酸化カルシウムを使いはじめた。「安いし便利なんだよ。失敗しないしね。…ただ、うちはそんなものは一切使いたくなかった。俺のオヤジが頑固でね。いままでやってたやり方を変えようとしなかったんだ…でも見てみなよ、豆腐屋は最初は薬品で簡単に固まるから便利と喜んでいたが、連中の手を見てみな、皮がむけむけでみられたもんじゃない…所詮、薬は薬だよ。俺の手はほうら、毎日、豆腐をいらっているが、この通り、綺麗なもんさ。」
味が第一か、便利さ安さを優先させるか…? まるで悪貨は良貨を駆逐するかのように、見栄えがよくて味が数段も落ちるが値段だけは安くなったマンゴーが市場で幅を利かせるようになってきた。悲しい話です。
と思ってたところ、ダルマディープから、突然電話が入りました。なんでも、無農薬の有機農法マンゴーが手に入るから買わないかというお話。もちろん、僕は即座に購入することにした。実は、インドにもあの京都の西沢にがり豆腐店のようなオヤジさんが存在していたのです。マンゴの本場「ラトナギリ」で無農薬完熟マンゴーを農家が直接販売している仮設店舗(シーズンの4月5月のみオープン)を発見して、そこから彼に一箱4ダースを購入してもらいました。ご対面…お味は昔のマンゴーの味そのもの…泣けてきました。経済優先の現代化が進むインドで、農家もそれに遅れるなと、化学肥料と農薬漬けの農作物生産に突っ走るなか、経済より、伝統のマンゴーを守りつづけようという農家がいたとは…そして、それをイタダキ…生きてて良かった!