ゴア番外編:ゴアのトイレからセポイの乱の真相がわかった!




デメロス

  ゴア・カンドリン・ビーチの「ディメロス」詳しくはカンドリンをご覧ください。

ゴアは設備がよくなった

  ゴアの海って、実は僕は20年ぶりなんだ。だからね、全然わからない、初心者と一緒。でも随分と違うナァって感じ。前は、ディメロスなんていうメルヘンチックな民宿なんてなかったような気がする。プール付なんて高級ホテルくらいだったのに、700Rs(1RS=約2.6円)くらい出すともうプールが付いているしなぁ。もちろん、あのころで、たぶん、10rsくらいで泊まったかなぁ、今のやっぱり50RS(130円)くらいの感じ。アンジュナとかカンドリンもまだ開発されてなかったんじゃないかなぁ。いまじゃ高級ホテルが多いコルバビーチあたりに泊まったんじゃないかと思う。がらんとした部屋にポツンとベットが置いてあるだけ。トイレシャワーはもちろん共同。


昔はトイレが超ヤバ

  はっきり覚えてないんだけどナァ、トイレは結構ヤバかった。朝、さぁ糞だって、おけつを出して座ると、下のほうでブィブィって音がする。豚が興奮しているんだ。すごく近く聞こえるんで、下をのぞくとさ、豚がこっちを見てる!超ヤバ。これはね、人間様のウンコがおいしいんで、ブタくんがよろこんで脱糞を待ち受けているんだよ。ボトンといくと下からこちらを覗いているブタがブイブイと飛びつくよ。ブー、ブレクファスト!ってね。トイレ中、おけつを豚になめられたっていう話も聞いたことがある。まぁ、紙がいらないってことかな。


ブタがフレッシュなウンチをペロリ!

  そうそう、こんな話をインド旅行好きの友人にしたら、こんなことも教えてくれた。インド旅行というと、最近はやや改善されてきたが、それでもやっぱり、トイレによく困るんだね。男は比較的ましなんだけど、道端で、あっちを向いて放尿って、トイレなくしてもなんとかすませるけど。それでも突然「大」のほうをしたくなると困る。トイレ、ない…あったとしても、超臭い、臭くて鼻をつまみながら用を足すという状態でしたよ、少なくとも20年前は…。バスとかで移動中、よくトイレ休憩って言われて、バスを下ろされる。男たちは道の反対側であっちむいてシャー。そのとき、友人は大のほうがしたくて、トイレに入った。トイレは何もなくただの部屋。先着者の糞が2、3個転がっている状態。とにかく用を済ませて、ドアを開けると、ブタが急に入ってきて、今出したての湯気がたっているものを嬉しそうにペロリ…という話です。ブタのウンコ好きは結構なもの。

ぶた

  ブーブー、僕たちは結構、役にタッテンダゾー!人間様の臭くっておいしい?(きたない)ものを綺麗に大掃除。これってとってもエコロジー。僕たちは地球のエコロジー運動に昔から取り組んでいるんだ、ブーブー!ゴアに限らずインドの田舎ではあちこちにブタが放し飼いにされている。


ブタとセポイの乱

  以来、ブタ肉はまったく食べる気がなくなったね。あの肉は人間様のウンコからできてるって、そう思うとちょっと食う気が失せる。そういえば、インドがまだイギリスの植民地だったころ、セポイの乱というのがあった。世界史の教科書には必ずでてくるけど、やっと、この意味がわかったような気がする。
  セポイの乱では、イギリス軍がやとっている傭兵たち(たしか、彼らのことをセポイと呼んだはず)セポイが反乱を起こしたのだけど、これがブタと関係があるんだ。昔は鉄砲は火縄銃のようなもので、火縄に油を塗っておく必要があったんで、イギリス軍が牛の油を塗った火縄銃をセポイたちに持たせようとした。するとセポイたちのなかのヒンドゥー教徒たちが一斉に拒否したんだ。というのは、牛はヒンドゥーたちにとって神聖な生き物で、決して口にもしないし、殺すこともない。何しろ、彼らにとって母なる存在なのだからね。それで、イギリス軍は火縄にブタの油を塗ることにした。したところ、今度はセポイたちのなかのイスラム教徒たちが拒否した。ブタというのは、イスラムでは最も汚らわしい生き物だから、もちろん、汚らわしいからブタ肉を食べるわけもなく、また、犬もよく糞を食っているらしく、イスラム圏ではブタや犬というのは汚らわしい。食べるのも触れるのも地獄行きのご法度なんだ。じゃあ、やっぱり牛の油か、いやいやブタの油だ…そういうことで、セポイたちが反乱をおこした訳だ。
  結局、ヒンドゥーたちにはブタの油の鉄砲、イスラムたちには牛の油の鉄砲で決着した。でもね、いままでヒンドゥー教徒たちが牛の油は駄目というのは理解できたんだけど、なぜイスラム教徒たちがブタを汚らわしいとして決して触れようとしないのかないのか、よく理解できんかった。それがこのゴアのビーチでよーくわかったというお話さ。






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