エスニック・ビーチ「アランボール」

  崖に登れば眼下に壮大なアラビア海。ところどころにある巨岩が神々しさを演出。素朴な漁村にホームスティすれば、まるでバリ島のよう。エスニックという言葉にぴったりあてはまるビーチである。



  アランボール村のメイン通りから、アランボール・ビーチへ続く小道に入ると、すぐ学校が見える。しばらくすると右手に警察署、その向かいにゲストハウス、その先を道なりにすすむとビーチに到達する。ビーチに入るすぐ手前の両側に海の見晴らしがいいレストランがあり、ここでとりあえず休憩する。チャイ一杯8RS、およそ20円。



伝統と素朴さが息づく漁村--アランボール

  レストランに座って海のほうを見ると、釣り船が何艘も何艘も砂浜に並んでいるのが見える。恐らく30艘か、それ以上。アランボールは昔ながらの漁村なのである。ときおり村の男たちが歓声をあげてなにやら走っている。あのやや大きめの船を操るには、たぶん5人から10人が乗り込んで、団結して漁をしなければならない。それで何かの折に団結心を鼓舞するような行動が伝統的に行われているに違いない。
  ここで思い出すのが、アンジュナ・ビーチのババ・レストラン。ババレス内の壁には、大きな舟が描かれていた。オーナーが舟が好きで、彼自身で描いたそうだ。ゴアは、もともとどこも漁村だったし、民宿やレストランを営む人々も、多くは漁民の出。アランボールは開発が遅かったため、いまだ漁業が中心。いまでも伝統と素朴さが息づいている。

  開発が他のビーチより遅れた原因は、大きな川が首都であるパナジやマプサとの間に立ちはだかっていたためである。また、他のゴアの町がキリスト教に改宗したにもかかわらず、このアランボール近辺はいまだヒンドゥー教が残っている。それがゴアのほかのビーチと違ってエスニックな感覚を演出しているのだが、それもこの一本の川が理由なのかもしれない。ただし、現在、川に橋が建設中であり、完成後には観光開発に拍車がかかるだろう。


UFOスポット--神岩のある岬

  綺麗な砂浜のあるアランボールの漁村の民宿にもホームスティすることは可能だが…警察署からビーチにかけて、数多くの民宿が手ごろな値段で(50RS〜150RS)借りられる。村の雰囲気が手にとるようにわかるだろうが、今日はさらに静けさを求めて村の外れにあるアイズ・オブ・ブッダ・レストラン方向に向かうことにする。
  レストランを出て、右方向に砂浜を歩きつづけると、砂のビーチが終わって岩場が見える。その先には急勾配の丘が見え、その丘のぐるりをとりまく小道に登っていく。今はオフシーズン(5月)のため、閉業してしまったレストランをやり過ごしていくと、真正面に巨岩が海に切り立っている。まるで、伊勢の夫婦岩のよう…ここでUFOを見たという話しを旅行中よく聞いた。まさに神岩とはこのこと。丘から神岩越しにアラビア海を見渡せば、畏怖の念…といった感覚が内側にある。なるほど、UFOが出てもおかしくないようなスポットだと思った。


村はずれ、崖っぷちにロッジがある静かなビーチ

  巨岩をあとにして、小道を進むと、急勾配な丘の斜面に建物が見え始める。ここが、英語のガイドブック「ロンリープラネット」でも推薦されているというゲストハウスやレストラン郡なのである。岩場の先に砂のビーチがあり、その先にまた岩場、そして二つめの砂浜…アイズ・オブ・ブッダ・レストランは二つめの砂浜から斜面に上がったところにあった。(2ページへ続く)

※1RS=およそ2.5円(2000年5月末)





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