インドの新聞ウォッチ→迷い犬捕獲作戦中・・・


迷い犬捕獲作戦中・・・
タイムズオブ・インディア誌・2003.6.20 6面
インドの新聞ウォッチ・タイムズオブ・インディア誌
良心的な野犬狩の罠

地球のそらのした
ミーナ地球のそらのした「インドのそらのしたの散歩道 」

この写真を見たとき、ああそうか、と納得してしまった。日本では迷い犬、早い話し野良犬はほとんど見かけることができないが、インドは野良犬天国。野良犬が多いとすれば、それは危険!と思いきや、インドでの状況は必ずしもそうではない。むしろ、野良犬がうろうろしているほうが、心安らぐ・・・・。


いまから何年も前、時の政権・・・確か、ガンジーの息子のときだったかな?ラジブガンジー首相のとき、野犬狩り指令を出したところ、宗教界から猛烈な反発を食らってしまった。インドでは、動物愛護の風習がある、が、それ以上に宗教が複雑に絡み合って事態をややこしくしているんだ。たとえば、インドにはイスラム教徒がいる。彼らにとっては、犬は彼らが忌むべき豚と同類の生き物であり、抹殺することには何の良心の呵責もない。ちなみに、タイやマレーシアにある小島は、インドやイラン方面より船で漂着したイスラム教徒が住み着いてきた関係で、佛教国タイも、南の小島はイスラム教徒が多い。あるとき、マレーシアのティオマンという島にいったとき、驚くなかれ、この島には犬が一匹もいなかった。普通、島にはどこでも犬がのんびりとしているもんだ。だが、犬がどこにもいない・・・よくよく聞いてみると、この島はイスラムの島・・・犬は好まれないのだという。イスラムの人口がいまやヒンドゥーを凌ごうとしている、ここインド・・・・。ヒンドゥーたちは、牛のトサツを世界的に禁止しようというムーブメントを何度となく起そうとして、いまだうまくはいっていない。野犬狩指令に猛反発したのもヒンドゥー宗教者たちだったと記憶している。以来、犬を殺す事なく、傷つけることなく、捕獲して丁重に扱うのが行政のやり方となっていた。記事には・・・「良心的な犬狩の罠:デリー役場の係員が罠にかかった野犬に鎖をかけているところ。野犬の避妊運動を展開中のデリー市役所では、捕獲効率がよく、しかも野犬を傷つけることなく捕獲できる罠を使用しています。デリーにはおよそ二十五万匹の野犬がいます」ってな具合。要するに野犬を捕獲、避妊手術を施してまたもとにもどすって訳。これをやっていくと、動物を殺すという汚名をかぶることなく、道路から野犬が消えるわけです。そしてインドの道から、あの楽しくて微笑みを提供してくれる野良犬たちがいなくなると思うと・・・あっ、そうだよね、そんなことあるわけないなーーーと、ここはインドだから、何事も計画どおりにいくわけないって・・・そんなことを願いつつ。






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