こどもたちは、ここ、マハラシュトラ州の言葉、マラティ語しか、しゃべらない。マラティ語でも、かなりの方言らしい。同行していた、インドの友人がそう教えてくれた。こどもたちは、これから学校で、ヒンディー語を習うってことだろう。
こどもたちとは、一言も通じなかったけど、別のものが通じた。彼らは、とっても楽しそう。楽しさだけが伝わってきて、楽しくなって一緒に遊んだ。カメラを近づけると、こどもたちがわぁーと大喜び。だけどな、街中のこどもたちと比べると、ここのこどもたちは異常に元気だなと思った。
ここのこどもたちには、何もない。あるのは、大きな木と、さとうきび林。それと、美味しい空気だけ。それでも、こんなに楽しそうにしている。日ごろ接している、都会のこどもたちも、元気だとは思ったが、村のこどもたちと比べると、死人のこどものように思えてしまった。
そういえば、自分もこどものころは、こんなこどもたちのようだったかもなと思った。田舎に暮らしていたから、やっぱり、モノといえるようなものはなかった。ただ、覚えているのは、春になると、たんぼから一斉にピンク色の花をさかす蓮華の感触。学校が終わると、田んぼに走っていった。蓮華の上でごろごろところがりながら、蓮華蜜を吸ったり、蓮華の花飾りを作って遊んだもんだ。(まは)