インドに旅行すれば、からなずチャイを飲む。インドといえば、チャイ。だが、最近、友人が言うには、このチャイの歴史というのは、さほど古くないらしい。その期限は、イギリス軍がインドを植民地化して以来、始まったのだという。
所詮、植民地。奴隷状態のインド人に、だれがいいものを与えるはずがあるだろう?そのくず茶(インドではダストティーと呼ばれている)でも、美味しいといって飲んでいる寛容なインド人は、ある意味、気さくな忍耐力を備えているように思えて仕方ない。
イギリス人といえば、彼らは、イングリッシュティー。香り高い紅茶にミルクを浮かべるようにして飲んだりする・・・と思ったけどさ。イギリスは、インドで紅茶を栽培、それをヨーロッパなどで高く売り、利益をあげた。ただ、ヨーロッパ向けの高級な紅茶を作るときに、どうしてもくず茶が出る。これをなんとかできないものか?高級なダージリンやアッサムティーはすべて持ち出し、インド人にはこのくず茶を売りつけて、さらに利益をあげた。そのくず茶は、あまりに苦く、それでミルクを入れないと飲めた代物ではなかった。それに香辛料と砂糖を足して、なんとか美味しく飲める飲み物、チャイができたらしいという話を聞いて、なんとも、悲しい気分にもなったりした。