▼インド安宿建築日記
 リアルインド

インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記・番外編


インドコナラク「太陽の寺院」
コナラク・ノリコさんから、寄せられた絵葉書・インドコナラク「太陽の寺院」

いきなりですが、クイズの時間です。

Q1:トムとジェリーのジェリーは、何の動物?
Q2:ドラエもんの耳をかじった動物は何?
Q3:ずいずいずっころばしで、米食ったのは誰?
Q4:ゲゲゲの鬼太郎の中で、猫娘を天敵とするのは何男?
Q5:路上でのスピード違反の取り締りを、俗に何とりという?
さて、Q1〜Q5に街頭する文字はなんでしょう?答えはこのコーナーの末尾にあります。

それでは、本題に入りたいと思います。今回はネズミのお話です。

3ヶ月ほど前の、私の悩みのひとつは、”ネズミ”でした。ネズミが、わが家に住みついてしまったのです。私はネズミが嫌いではありません。よく見ると、とても愛らしい顔をしているし、手足も赤ちゃんのようにちっちゃくて、かわいい。

しかし、「キレイな花にはトゲがある」と言うように、「可愛い動物には毒がある」かもしれません。初めて台所でネズミを目撃した時、私の脳裏には”ペスト”の文字が浮かんだのでした。

皆さんはご存知のこととは思いますが。ペストとは、その昔、ヨーロッパで大流行して多くの犠牲者を出したと言われる病気です。「野ネズミに規制するノミを介して人間に伝染する。死亡率はきわめて高い。黒死病」と、私の辞書には書いてありましす。

「家にネズミがいたくらいでペストとは、突拍子もない」と笑わないで下さい。

私は幼い頃、叔父と「カサンドラクロス」というアメリカ映画を観に行き、こわーいペストの存在を知ったのです。ペストが怖いというよりは、ペスト患者の乗り込んだ列車が、河へ転落するシーンの迫力が、怖かったのかもしれませんが・・・。

そして、インドに移り住んで間もない頃、なんと、インドでペスト菌感染者が発見されてしまったではありませんか。インド国内が「ペスト・パニック」に陥ったことは、日本の皆さんの記憶にも残っているかと思います。

当時まだロッジ住まいだった私は、ロッジの管理人さんから、「ネズミの病気がはやっているらしいから、食べ物に気をつけるように」と忠告されただけで、それがペストだとは知りませんでした。

「灯台もと暗し」と言うのでしょうか。ペスト菌感染者が発見された事実を知ったのは、日本の家族に、所用で電話を入れた時でした。会話の最後に、「ところでペスト患者が出たらしいけど、あんたんとこ大丈夫やったね?」と母が言ったのです。

「えーっ!! ペストはやってんの?」と、私が驚いた頃には、すでに騒ぎはおさまりつつあったようです。とりあえず”パニック”だけで、幸い大惨事には至りませんでした。コナラクにいたっては、パニックすら起こりませんでした。

私は今も覚えています。母のあの言葉・・・。「インドの人たちゃ、ネズミは”神様”ちゅーてから、殺さんっちゃろう? だけん、病気になるとよ。(インドの人達は、ネズミを”神様”と言って、殺さないんでしょう?だから病気になるのよ)」

そうなのです。ヒンドゥーの人間にとって、ネズミはガネーシャ神のお弟子さん。私の夫は、殺すのをいやがります。

インドコナラク「太陽の寺院」
コナラク・ノリコさんからリアルインドへのお便り

かといって、ネズミに花をそえ、線香をあげるような人はインドにもいないのであって(たぶんいないと思います)、所詮”お弟子さん”程度だから、退治してしまう人もたくさんいます。ネズミが家にいると、私達の食糧を食べてしまったり、米びつの中にフンをしたり、衣類をかじったりするから、生かしておけないのです。

さて、わが家にネズミが住みついたことを知った義弟の義妹は、「ネズミ用の毒で退治できるよ」とアドバイスしてくれました。が、信心深い夫と、ネズミをかわいいと感じる私は、どうも、ネズミに毒をもるやり方には賛成できません。事後処理(服毒したネズミの遺体を捜し出す)は、気持ちの良い作業ではないし、万一うちのチビ達が、毒入りのエサで遊びでもしたら、それこそ一大事です。

とりあえず、食糧品は冷蔵庫にしまうか、フタ付きの容器に入れて保管しているので、衛生面の心配はありませんでした。しかし、そのうち、わが家のネズミは子をもうけ、そこらじゅう子ネズミだらけになってしまいました。

繁殖した子ネズミ達は、夕方、私と子供が食事をとっていると、食卓の仲間入りをしようとするので驚きます。まったく、子供というのは、人間もいネズミもいっしょ。危険知らずなものです。

悪い病気を病気を持ち込まれることを心配した私は、ネズミさん一家に出て行ってもらう方法を真剣に考えました。

まず実践したのは、ビニール袋の中にパンくずを入れ、台所に放置。ネズミが袋に入ったところをすかさず捕らえ、ビニールごと家の前の空き地へ。それからネズミをポイッ。バイバーイ。という方法でした。

この方法で、私は、3匹を強制退去に追い込んだのです。ちなみに3匹とも子ネズミでした。子供は危険知らずです。私に捕まるくらいですから、”食べること”しか、頭になかったのでしょう。

それにしてもい、いくらのん気な私でも、毎日毎日、何時間も、あきずにネズミとりをやってるわけにはゆきません。そうすると、思い浮かぶのはただひとつ、ネズミとり機の登場です。

箱型のワナの中に、エサをセットして、ネズミが入ってきたら「ガタン」と扉が閉まってしまう、アレです。

ネズミとり機って、一体インドにあるのかしら? と懸念しつつ、「ある」と断言する夫の言葉を頼りに、あちこちあたって、苦労の末、私は念願のネズミとり機を手に入れました。その結果は・・・

良好!! 良好!! ドルガープージャの連休で、おとといからうちに泊まりに来ているヴィシュヌ(末義弟)を、ネズミとり主任に任命したところ、とれるわ、とれるわ!!

このぶんだと、連休中に全員退去が実現できそうです。

3ヶ月間の私の悩みは、晴れて解消されたのでした。

※クイズの答えは「ネズミ」

建築日記

特筆にあたいするできごと、なし。

時おり、グノさんのトラクターが来てはポトロ(板)を持ち去り、鉄筋職人のカレアが、「まだ建築工事始めないんですか?」と、電話をかけてくる。そんなところです。

◎次号も、”夢の途中〜インド・安宿建築日記〜”は、番外編をお届けする予定です。とほほ・・・。でも、お楽しみに!!






インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記
パート1
 プロローグ
 安宿のつもりが中級ホテルの設計図・・・5月9日〜5月12日
 5月13日〜6月6日
パート2
 6月7日〜6月30日
 7月7日〜7月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート3
 7月8日〜8月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート4
 8月10日〜9月13日
安宿ピンチ!ノリコとパーカスの夢"は途中のままで、消滅してしまうのだろうか?
番外編
ナヤックさんちのこぼれ話し
番外編
沐浴に行こう!!
番外編
ソニ・メーラNEW!

 あらすじと登場人物

インドへ行くなら、いざコナラクへ!インド・オリッサ州コナラク・ホームスティ


インド・オリッサ州コナラク
自然と世界遺産「スーリヤ寺院」の田舎町
日の出とスーリヤ寺院の眺めが自慢のわが家にホームスティしませんか?
インド古典舞踊、メディテーション、ヒンドゥー語、石像(ヒンドゥーの神様)、彫刻、インド料理など、インドならではの文化を学びたい方、または、インド庶民の生活を体験してみたい方、もしくは、しばし、物質社会から離れてのんびりしたい方、ぜひ一度、お立ち寄りください。
法子 高木 ナヤックまで、お電話かお手紙で!
NORIKO TAKAKI NAYAK KONARAK, PURI 752111 ORISSA INDIA
TEL 001-91-6758-236451(国際) TEL 06758-236451(インド国内)

残念ながら、ノリコさんにはパソコンはありません。使いたくても、ひどいパソコン音痴なんだそうです。それでも、日本の皆さんに発信したい!という希望を、かなえるべく、インドのコナラクより原稿をインドのプーナまで郵送、そこで、かちゃかちゃと原稿おこしをし、このページができあがっているというわけです。リアルインドでは、インドで、何か夢をかなえたい!何かやりたいって皆さんのご連絡を待っています!


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