▼インド安宿建築日記
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インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記・番外編<ナーヤックさんちのこぼれ話>
沐浴へ行こう!!


10月24日(日)未明、私たち家族はチャンドラバーガーへ海水浴...じゃなかった。沐浴に出かけた。

チャンドラバーガーとは、コナラクの東側、我が家から約2.5Km離れた所にある浜で、ヒンドゥー教の聖地の一つとされている。

特に、カルティゴ(カールティカ)月(10月〜11月)のチャンドラバーガーは、霊験あらたかというか、効力満点になるらしい。

日の出前に海水で沐浴し、身を清めたところで日の出(太陽神スーリヤ)に向かって祈りを捧げると、病気が治癒され、罪は洗い流され、悪い運勢も追い払われると信じられている。

ちなみに、カルティゴ(カールティカ)月の中でも、土曜日(ソニの日)か日曜日(ラビの日)に沐浴するのがベストなのだそうだ。

私は3年前のカルティゴ(カールティカ)月に沐浴に出かけたが、すっかり日が昇った後に行き、ぜーんぜん神聖な雰囲気になれず、ただの海水浴となった経験がある。

今年は、雨季の雨量が中途半端だったせいか私はたくさん蚊に刺されていてかゆかったので、パパの誘いにのって、家族で海水につかりにいくことにしたのだった。

午前4時に起床すると、外はまだ夜といってもいい暗闇だった。

しかし、表の道路の方にはすでに、自転車やバイクで海の方へ向かっている人々の気配がある。

私はバッグに着替えなどを詰め始めた。浜に座って休憩出来るようにビニールシートを持っていこうかなぁ。カメラもいるかな、と、すっかりピクニック気分である。

ラビは、うれしくてたまらないらしく、まだ夜だというのに、デカイ声でベラベラとよく喋る。サラは半分まだ眠そう。パパはゴーゴーと眠ったままだ。

4時半頃になってパパがタクシードライバーのハリを起こしてくれた。そして本人はまたベッドに戻ってゴロゴロしていた。

5時頃になって、我が家のタクシーの出発の準備が整った。いざ、出陣だ!!車で約2分。チャンドラバーガーに到着。まだあたりは真っ暗なのに車や観光バスがたくさんとまっていて、人、人、人。

おしゃれをした、いかにも観光客らしい家族連れもいれば、ガムチャ(男性用の腰巻き)いっちょうでウロウロしている輩もいる。

ちょっと肌寒いので、まずは熱いチャーイで、体を温めることにした。

チャーイを味わっているところで、少しづつ空が白みはじめた。おっとのんびりもしていられない。

浜へでると、やってる、やってる。グループになって海につかっている。でも沐浴というより、やっぱり水遊びしてるみたいだ。みんな楽しそう。

私の視野の中で、ただ一人サリー姿のおばさんだけが、熱心に何度も手を合わせ祈りながら、ありがたそうに海水を体にあびせていた。そういえばこのおばさん以外は、海に入っているの、みんな男だなぁ。

浜では日の出を拝みに来ただけらしきインド人観光客と、牛とが、ごちゃ混ぜになってうごめいている。牛たちは沐浴するのだろうか?

眺めていると、牛は全員漁村の方へとのろのろ歩いて行ってしまった。

さて、あたりはずいぶんと明るくなってしまった。私たちも沐浴しなくてはいけない。パパはラビの手を取り、先に海へ入って行った。私はサラを抱っこして行こうと思ったら、いきなり号泣の嵐。サラちゃんってば、来るまでは、がぜんハリキッてたくせに、うち寄せる波を目の当たりにして、臆してしまったようだ。「家に帰るぅ」と泣き叫び、どうにも手に負えない。

パパは、沐浴を3分ですませ、ラビとサラを浜へ連れていった。私も1分で沐浴をすませた。そして、家族で車の方へと退散した。

私たちの着替がすんでも、ハリは戻ってこなかった。一人でのびのび、海水と戯れていっるのだった。ウラヤマシイ・・・。

パパの計画では、海水で家族の心身を充分に清めた上で、スーリヤ神に祈り、100m先にあるガンジス河の支流へ行き河の水を頭にふりかけ、そのすぐ近くの寺院に参るという、"チャンドラバーガー沐浴コース"をワンセットこなすつもりだったらしい。

そうすれば私たちの家族は、これからまた1年、家内安全、健康ですこやかに過ごすことができるはずだったのだが─────。

私たちはまともに身を清めることもできなかったし、子供達を連れてあちこち移動するのがとても面倒に思えた。体は砂だらけだし、ちょっと寒いし。それで河と寺院の項目はキャンセルとなった。

ハリが戻ってきて家へ向かうころになると、太陽は地平線よりも、だいぶ高い位置でサンサンと輝きはじめていた。

「私たち、早起きして、お茶飲みにに行ったみたいね。」

なんて言いつつ、車の中で、私はハッと思い出した。

「あー!!日の出にお祈りするの忘れてきちゃった。」

足下に山と積まれている、砂まみれのタオルやシャツやパンツ等の洗濯物をつま先でつつきながら、私は苦笑するしかなかったのであった。チャン、チャン、

今月より突然・・・・・・おたよりサンキュー・コーナー

★麻衣子さん2度目のお手紙ありがとうございます。とても充実した学生生活を送ってる様子で、うらやましいくらいです。よかったらまたお便りください。

★吉房さん、今回はお会いできないそうで残念です。そのうち是非ダンスフェスティバル見に来てください。いつでもお待ちしています。

ともりん、うち、パソコンもFAXもないけど電話はあるんだよ。康さんはお元気でした?よろしくお伝えください。

コレ、読んで下さっている皆さんへいまだメールすら打ったことのない私に郵便でお便りください。「夢の途中」の感想やナーヤックさんちへの質問など、なんでもお待ちしています。

次号もお楽しみに〜!!






インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記
パート1
 プロローグ
 安宿のつもりが中級ホテルの設計図・・・5月9日〜5月12日
 5月13日〜6月6日
パート2
 6月7日〜6月30日
 7月7日〜7月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート3
 7月8日〜8月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート4
 8月10日〜9月13日
安宿ピンチ!ノリコとパーカスの夢"は途中のままで、消滅してしまうのだろうか?
番外編
ナヤックさんちのこぼれ話し
番外編
沐浴に行こう!!
番外編
ソニ・メーラNEW!

 あらすじと登場人物

インドへ行くなら、いざコナラクへ!インド・オリッサ州コナラク・ホームスティ


インド・オリッサ州コナラク
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インド古典舞踊、メディテーション、ヒンドゥー語、石像(ヒンドゥーの神様)、彫刻、インド料理など、インドならではの文化を学びたい方、または、インド庶民の生活を体験してみたい方、もしくは、しばし、物質社会から離れてのんびりしたい方、ぜひ一度、お立ち寄りください。
法子 高木 ナヤックまで、お電話かお手紙で!
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残念ながら、ノリコさんにはパソコンはありません。使いたくても、ひどいパソコン音痴なんだそうです。それでも、日本の皆さんに発信したい!という希望を、かなえるべく、インドのコナラクより原稿をインドのプーナまで郵送、そこで、かちゃかちゃと原稿おこしをし、このページができあがっているというわけです。リアルインドでは、インドで、何か夢をかなえたい!何かやりたいって皆さんのご連絡を待っています!


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