▼インド安宿建築日記
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インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記・番外編<ナーヤックさんちのこぼれ話>
ソニ・メーラ


ソニメーラ

ソニはヒンドゥー教の神様のひとりで、三大神のひとり"ビシュヌ神"の息子とされている。 メーラとは、ヒンドゥー教の供養、儀式のことでプージャよりお祭り感覚なので「ヒンドゥー教のお祭り」と考えてもらえば良いと思う。したがって、ソニ・メーラとは「ソニ神を祀るお祭り」ということになる。これはヒンドゥー教の年間行事ではなく、やりたい人がやる「願かけ」の祭式だ。

さて、ソニ・メーラがどうしたんだ?!という話であるが「我が家でやってみて楽しかったヨ」というのが今回のテーマなのであった。

ことの始まりは、私もなんだかよくわかっていない。どうやら私の夫が「自分はツキから見放されている」と思い悩んだ末の開運祈願であったようだ。夫は秘密裏にソニ・メーラを行う計画をたてていた。

私が我が家でソニ・メーラを行うことを知ったのは、メーラ前日になってからのこと。 聞けば、このソニ・メーラ、毎週土曜の夜に5回続けてやらなければ効果がないのだと言う。 なに!?5回もやるの?あー、知っていたなら、絶対事前に反対したのに!! ・・・と、それを予測して夫は私に内緒で事を進めていたのであった。

そんなわけで、第1回〜4回までのメーラはわたしはブーたれていて、来客に挨拶するだけでメーラには 参加しなかった。まったく、資金不足でロッジ建設中断しているのにメーラなんかにお金使っちゃって 5回もやったら、いくらかかると思ってんのよっ。ブツブツブツ・・・というのが私の心境だった。

しかも、外は寒かった。メーラ会場は建てかけロッジのエントランス。野外同然の場所である。 インド東部とはいえ1月の夜は冷え込むわけで、サリーなんか着てたんじゃ、ハイソックスとマントで とりつくろってみても寒さは防げない。それで私は、部屋の中でメーラのサウンドに耳を傾けていたのである。

ソニメーラ

ちなみに、メーラのサウンドとは、笛、太鼓や、シンバルをカスタネット大にしたかんじの打楽器などが奏でるリズムに 合わせて、ヒンドゥーのお坊さんが、歌うようにお経をよむ。その、歌とリズムとメロディーのことである。 メーラの供養は例えるなら、日本のお花見のようだと私は思う。ほろ酔い加減でオジサン達が、 箸でコップを叩いてリズムをとりながら民謡を歌い騒ぐ光景に、メーラ会場の雰囲気はにている。 ヒンドゥー教の神様の祭壇の前でお経を詠むお坊さんは手ぶりも入ってノリノリだ。こぶしもきいている。 そんな風で本当なら楽しいメーラ。実は私はメーラが大好きだ。だから2月に入って寒さも和らいできたことだし、 最終日には私も参加しようかなぁ。

神様がステキなゲストを派遣してくれた。福岡出身のヒロさんだ。 ソニ・メーラ最終日の前日、ヒロさんはコナラクのバザールで私の夫に出会った。 このヒロさんは、コナラクの近隣の観光地プリーから、コナラク1日観光をしにきていたそうで、帰りのバス乗り場を 訊くためにたまたまその場にいた私の夫に声をかけたのである。

ヒ:「プリー行きのバス、ここで乗ればいいんですか?」
夫:「そうですよ。あなたは日本人ですか?」
ヒ:「はい、そうです」
夫:「日本のどこから来ました?」
ヒ:「福岡です」
夫:「オー!!フクオカ!?ワタシもフクオカです!!」
ヒ:「・・・?」

・・・てことで、インド人から「私も福岡です」なんて言われたって、信じられるわけがなく、 正確には「私の妻も福岡出身です」なのだけどそこんところを確認するために、ヒロさんは夫とともに、 我が家に足を運んでくださったのである。

それでこれも何かの縁と、翌日のソニ・メーラにお誘いしたところ、当日ヒロさんは プリーで同じ宿のドミトリーに泊まっていたコリアの女子大生2人を連れてメーラに参加してくださった。 メーラのサウンドが響きはじめると、近所のロッジに宿泊していたヒッピースタイルのイギリス人男性が 飛び入りしたりもして、思いがけず国際色豊かなメーラ会場となった。我が家で招待していた人々も、 カースト最上位のバラモンから他州出身の漁村の女性まで、個性豊かな顔ぶれだったため、この日我が家には、 いろんな人種が集合したことになる。

ソニメーラ

音楽隊の到着が遅れて、ヒヤヒヤする場面もあったが、供養はそつなくとり行われ、シメはバナナの葉っぱの ターリー(大皿)でたべるプロサート(精進(神)料理)。みんな一列に並んでごはん、ダルマ(野菜入り豆スープ) トマトの甘露煮、ミルク粥、をいただいた。 コリアの女の子達は、メーラの写真撮りまくりで、漁村の女性達とも打ちとけて仲良く 楽しそうに時を過ごしていた。

ヒロさんは「いやー、驚きました。来て良かったです」と、感想を残してくれた。 私個人も、終わり良ければ全て良しで、「ソニ・メーラやって良かったじゃん」とゴキゲンになった夜であった。 しかし、メーラの核心である、夫の開運の方は・・・今後の彼のツキを見守りたいと思う。

●建設日記

ロッジの建設に関しては特筆にあたいする進展はなし。ソニ・メーラのパワーである朝目覚めると完成していた・・・なーんてことは、あるはずないか、は、は、は。

<予告>

我が家では2年ほど前から、ホームスティ受け入れの態勢を整えていましたが、今、ホームスティ第1号のサリーちゃん(29才,女性) が我が家に滞在されています。次回は、サリーちゃんのホームスティリポートをお届けする予定。お楽しみに!!






インドコナラク、ノリコとパーカスの夢の途中
インド安宿建築日記
パート1
 プロローグ
 安宿のつもりが中級ホテルの設計図・・・5月9日〜5月12日
 5月13日〜6月6日
パート2
 6月7日〜6月30日
 7月7日〜7月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート3
 7月8日〜8月8日
 今月のオマケ ナヤックさんちのこぼれ話
パート4
 8月10日〜9月13日
安宿ピンチ!ノリコとパーカスの夢"は途中のままで、消滅してしまうのだろうか?
番外編
ナヤックさんちのこぼれ話し
番外編
沐浴に行こう!!
番外編
ソニ・メーラNEW!

 あらすじと登場人物

インドへ行くなら、いざコナラクへ!インド・オリッサ州コナラク・ホームスティ


インド・オリッサ州コナラク
自然と世界遺産「スーリヤ寺院」の田舎町
日の出とスーリヤ寺院の眺めが自慢のわが家にホームスティしませんか?
インド古典舞踊、メディテーション、ヒンドゥー語、石像(ヒンドゥーの神様)、彫刻、インド料理など、インドならではの文化を学びたい方、または、インド庶民の生活を体験してみたい方、もしくは、しばし、物質社会から離れてのんびりしたい方、ぜひ一度、お立ち寄りください。
法子 高木 ナヤックまで、お電話かお手紙で!
NORIKO TAKAKI NAYAK KONARAK, PURI 752111 ORISSA INDIA
TEL 001-91-6758-236451(国際) TEL 06758-236451(インド国内)

残念ながら、ノリコさんにはパソコンはありません。使いたくても、ひどいパソコン音痴なんだそうです。それでも、日本の皆さんに発信したい!という希望を、かなえるべく、インドのコナラクより原稿をインドのプーナまで郵送、そこで、かちゃかちゃと原稿おこしをし、このページができあがっているというわけです。リアルインドでは、インドで、何か夢をかなえたい!何かやりたいって皆さんのご連絡を待っています!


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