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☆微生物活用循環農法 6

微生物活用循環農法 6



<さていよいよ、このシリーズの重要ポイントへさしかかります。簡単で大してお金が掛かりません。多少労力は必要かもしれませんが、大規模なところは農業機械が助けてくれます。すべて、これまで述べてきた陰陽のバランスが元になっています。






完熟堆肥を使いこなす




農薬をつかっている田畑では 微生物が少なくなってしまっているので、土中に堆肥をいれても、なかなか分解されず、効果が出ない。そこで土中の微生物を増やす(=地力をあげる)ために、堆肥を嫌気性菌(酸素を好まない微生物)によって発酵させた完熟堆肥を作り、施肥する。

嫌気性菌→酸化→分解が進む

従来のやり方では堆肥を分解するために、野積みして長時間放置している。しかしこれでは、空気中の好気性菌(酸素を好む菌)と結合して中性化してしまい、分解の働きが抑えられ、いつまで経っても臭いままで、なかなか栄養素に変わらない。使えるようになるまで 時間が掛かるのはこのためである。

中性化→保存される




完熟堆肥を早く作る方法




堆肥は嫌気性菌による嫌気発酵で分解される。そこで空気を遮断するため、穴を掘るとかして、そこに家畜の糞、生ゴミ、魚かす、刈った雑草などを詰め込む。ここに土着菌(下記参照)を植え付け、さらに空気を遮断するため、その上から水を注ぎ、水気を含ませる その後、上部を空気から遮断するため、ビニールシートを被せ数日間放置する。

するとだんだん嫌気発酵が始まり、発熱して数日間、高熱が続く。高熱が続く事で、骨などの固いものもバラバラに分解される。発酵が終ると、悪臭だったものが良い臭いに変わり、温度が下がってくる。さらに数日待って、熱が十分冷めて来たらシートを剥がし、空気中の酸素を取り込むように、日を置いて何度か撹拌する。今度は好気性菌が働き始め、バランスがとれて中性化した優良な完熟堆肥が出来あがる。

・第一段階  嫌気発酵  酸性になる
・第二段階  好気発酵  中性にもどる

この堆肥を放置しておくと近くの動物や鳥が食べに来る事がある。彼等は本能で身体に良いものだと判るのである。

我が家の犬も、これを好んで食べました。山の畑では、土に肥料を漉き込んで置くだけでイノシシが掘り返すことがあり、これには苦笑します。




土着菌の採取方法




完熟堆肥を作る時に発酵の種付けに使う菌は、どこかで高いものを買ってくる必要はない。その土地の風土に適った菌は、その土地で採取するのがベストである。土壌のphとも相性はピッタリである。同じ川の流域なら、だいたい共通して使えると思えばよい。

近くの薬剤で汚染されていない山野の腐葉土を探す。その上へ米糠とか、鶏肉とかを散らしておく。翌日行くと散らしておいたものに微生物が取りついて黒く変色している。この変色したものを下の腐葉土ごと集め、菌が逃げないようにビニール袋にいれて持ち帰る。持ち帰った菌をそのまま使うのではなく、一度培養して増殖させる。前述の光合成菌を培養するのと同じ方法で増殖する。出来た培養液を適度に薄め、少々糖蜜を加えて完熟堆肥分解の種付けに使うのである。(こうして作った土着菌の培養液も 良い液肥となる)

EM菌は 近年急速に一般市民にまで広まり、微生物技術を応用した技術の普及に大きく貢献している。EM菌も土壌に使用するときは一種の嫌気性菌と考えて良く、ここでいう土着菌(地元菌)と同じ様に働く。ただ、この菌群はもともと暖かい沖縄で採取された菌なので、本土では冬場になると働かなくなるということがあった。しかし現在では、寒冷地で販売されているEMには、寒冷地から採取した菌が混ぜてあり、冬場でも効果があるということだ。




完熟堆肥を家畜の餌に配合する




完熟堆肥は肥料として使う他、餌として家畜に与えてもよい。細菌が分解済みなので、腸は直接吸収出来て、消化効率が良い。実のところ、動物達は大変喜んで食べる。菌のバランスが取れているので、健康になり排出物も臭くなくなる。従って、ハエも寄ってこなくなり衛生的な環境となる(公害にならない)。本当はペットの餌としても適しているはずだ。

現在の家畜飼育はトウモロコシなど穀物を餌として与えているが、70%は消化されず、そのまま排出されているのである。他方で 穀物の価格は上がってきており、餌代は嵩むばかりである。ところが、この完熟堆肥にカルシウムを少々添加して、そのまま家畜に与えれば 餌代は大幅に安くなる。健康なので薬代も激減する。




循環農業




栽培後の植物の残りくずや、家畜の糞を原料として完熟堆肥を作る。それを田畑に施すとともに餌として家畜に与える(5〜7割)。食べる量は消化が良いので少なくなる。そして、この餌を食べた家畜の排出した糞を集め、次の完熟堆肥の原料とする。また、完熟堆肥を食べた牛の糞はバランスが取れているので、そのまま豚や鶏の餌とすることも出来る。さらに、豚や鶏の糞は、その下に設けた池の魚を育てる餌にも出来る(考えられるのは 日本では ティラピア、鯉、鮒などか)。

このようにすれば、これまでやっかいなゴミだったものが貴重な資源に変わり、何重にもリサイクルして使う事が出来る。作物の生産量が大幅に上がるにもかかわらず、肥料代・餌代・農薬代・薬代が少なくて済み、健康で無害な複合農業が営める。ここにあるべき生産農家の姿が見えてくる。





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