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石井式浄化槽



浄化槽なかで、現在、一つずば抜けて性能のいい浄化槽がある。それが石井式浄化槽だ。





大規模より小口分散




水をなるべく汚さないこと、浄化しにくい物質は使わないこと、汚した水は拡散しないうちにその場で浄化すること、シンプルに合理性を追求すれば、だれでも結論はここに至る。

だが現実には、水源やら、設備の維持やら、浄化技術の事などを加案した行政の担当当局は、広域公共下水道とか、流域上水道とか、とかく大規模化に走る傾向がある。水処理の技術は進歩し、社会的環境は変化しているが、この方針は変わっていない。 「上水道プラス下水道」がもっとも文化的な住まいだ、という考えは、状況をよく理解していない人のものである。

もちろん広域・大規模設備が適した場所もあるが、それは下水道についていえば、大都市の過密市街区ぐらいだ。あとは小規模集合浄化槽(コミュニティープラント、略してコミプラ)とか 個別の浄化槽で十分だ。

下水道は人口の集中地では設置をほぼ終わっている。にもかかわらず下水道普及率をあげようと、国は下水道の普及のため、毎年1兆円を越える支出をしている。そこでだんだん、人口密度の少ない遠いところへ下水管網を伸ばしており、建設費は高くなる一方だ。早く私の街にも下水道が伸びてこないかな、と待っていると、下水道が出来たときには、建設費のため利用料金が高くなってしまい、これなら元の方が良かったという話もある。

私自身も似た経験がある。浄化槽にはいつもバクテリアを投入していたので、水質は自信満々だったが、市の方針で、その浄化槽は取り壊しになり、下水道料金が掛かるようになった。町工場などでは、自分で処理している水の方が、下水道処理場からでる水よりきれいだし、高い下水道料金を払うのは腑に落ちないと、下水道への接続を拒否するところもある。こうなると下水道はますますペイしなくなり、事業として赤字が増える。そこで自治体は強制的に下水への切り替えをさせる条例をつくる。

下水道が大きくなるほど配管も大きくしなければならない。水量が増える事に備えて、車が走れるような太い管もある。これを都会地で1kmも工事するなら建築費は恐ろしく高くつく。現在、下水道を設備すると、利用者一人あたり100万円ぐらいは掛かるといわれている。この負担は利用者だけではなくて、納税者全員におよぶ。これだけの巨費を投じて、下水道の普及率が上がるのは年間1%ちょい。いかにお金が掛かるかということだ。

下水道を作ると、地下の水脈が分断され、地震で埋設管にひびが入れば地下水が汚染され、それを見つけ治すことは難しい。また、逆もあり、地下水が水圧で下水管に流入する。さらに、下水に流す水は見えないし、誰が流したか特定できないので、工場が下水道へ排出する水はいい加減な処理をする傾向がある。ことが経験的に判ってきた。こうして浄化方法としての下水道整備は、選択肢としてベストでないことは関係者もだんだん判り始めてはいるが、工事は止まらない。

なぜか?

住民や代議士が下水道が一番良いという昔のイメージしか持っていない。工事で儲ける業者がいて、政治家を抱きこみ、 下水道整備計画を終わらせようとしない。一度決めた公共工事は誰も止められない組織になってしまっている。水の浄化技術が進歩していることを知らない。このような社会全体の愚かさは上水道にもあり、ダムや河口堰を作りつづける汽水湖にゲートを作り淡水化したり、 琵琶湖を仕切るなんて計画もあった。




下水道より個別浄化槽




個別の浄化槽といってもここでは合併浄化槽のことをいっている。排出される水質が、BODで90PPMという許容限度の単独浄化槽(糞尿だけを処理し、生活雑排水は垂れ流しにしている)は浄化槽などではなく、ただの「うんこ粉砕機」という人もいる。家庭ごとに、あるいは事業所ごとに個別の浄化槽を設けることは、価格的に高くつくと思われているかもしれないが、利用者一人あたり平均40万円ほどで、下水道システムより、コミプラより、農業集落排水設備より安い。そりゃそうだ。水を集める配管がいらないのだから…。

下水の事ばかり話すようだが、これからの水の利用・再利用を考えると「水の浄化システム」がキーポイントになる。すると現在の下水のシステムを見ないわけにはいかない。自治体は下水道整備に税金を使うより、合併浄化槽の整備に掛けた方がよい。現在どこでも 浄化槽本体の半分を補助する制度が出来ている。補助金は国と県と市町村で分担しているが、浄化槽設置に熱心でない市町村は、国が負担してくれるはずの額を請求してくれるシステムを設けていない。

浄化槽設置の全額を公共で負担したとしても、下水道より安く上がり、はるかに早く整備が完了する。下水道の工事代は その自治体の住民全員で持つのに、浄化槽は個人負担というのは本当は不公平な話だ。個別浄化槽の優位性に気づいた自治体は むしろ合併浄化槽の設置に積極的になる。現在合併式浄化槽を使っているのは全体の1割ほど、国も少しずつ助成金を増やしている。 財政再建の折だから、個別浄化槽への助成は増やし、下水道への助成は止めたらいい。日本の河川はいち早く改善され、それでも出費を減らす事が出来る。




家庭用浄化槽の理想




現在の社会の水のシステムでは、都会の人口集積地でない限り、郊外のマンションなどではコミプラが良い場合もあろうが、なるべく個別の浄化槽がいい。都会では既に下水道が出来ている(人口に対する普及率は50%ぐらい)。

家を新築するか改築して、新しく浄化槽を設置するとなれば、役所の許可がいる。下水道が整備されている地域では下水道に排出するしか認めないところが多い。下水道の整備計画があるところでは、下水道が出来るまでに7年以上掛かる予定の地域では  浄化槽の設置が認められることが多い。下水道を作る計画がないところでは浄化槽しか認めないところと、汲み取り槽か浄化槽を選べるところがある。最近では、浄化槽の場合は、実質的に単独浄化槽、うんこ粉砕機を認めず、合併式だけを認める自治体がちらほら出始めている。排水の処理に自分で対処しなければならない人にとっては、判ったよ、個別の浄化槽がいいんだろ、という事になる。

だが個別の浄化槽といっても、いろいろある。処理の仕組みも、浄化能力も、サイズも、価格もまちまちだ。どんな浄化槽がいいだろうか?浄化槽のサイズは使用する人の数ではなく、建物の延べ床面積を基準に、5人槽以上とか7人槽以上とか、制限がある。 たいていの場合、大きな浄化槽を使った方が水質は良くなるが、基準より大きな浄化槽を選んでも補助金は増えない。補助金の上限が決まっているところもある。こうした補助金制度のなかでは、自治体が形式を認定している浄化槽を選択するのがほとんどだ。となると、環境に対する負荷を減らすには、そのなかで一番浄化力がすぐれているものが望ましい。現在、一つずば抜けて性能のいい浄化槽がある。それが石井式浄化槽だ。




石井式浄化槽




石井式浄化槽とは、石井勲氏らが開発した合併式浄化槽で、ずば抜けた性能を示している。浄化槽の能力は、排出される水のBODで比較される。合併浄化槽の基準値は20PPMだが、石井式では1〜2PPMになるという。他のメーカーだと、良くても10PPMぐらいだ。これだけの水になると澄んでいて、そこらの河川水よりきれいに見えるぐらいだ。もちろんアンモニアや窒素、リンの濃度は濃いが、あまりに数値が良すぎて、認定機関から長い間、認定してもらえなかった。現在でも全ての県で認定・扱い業者の登録がされているわけではなく設置したくても出来ないところもある。

石井式がこれほど性能がいいのは、いろいろ細かい点をあげることが出来るが、元は、微生物を活かすというセンスだ。そして装置の試作を繰り返し、完成度を高めて行くという努力だ。それから、浄化槽自体が大きいということがある。問題点は、価格が高くなる事と、メンテナンス作業の間隔が他の機種とだいぶ勝手が違うので、慣れないメンテ業者が不適切な措置を行う事がある。あと、これは当然のことだが、いかに石井式といえども、微生物を殺すような物質を平気で水に流していたのでは浄化能力は発揮されない。お金を掛けて、高い設備を導入したからもう安心です、とはいかない。





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