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世界的な水汚染



状況は人類総動員で改善をしなければならない程、世界中の水の汚染は深刻だ。そのためにどういう水のサイクルが理想的かここでも考えてきたし、やろうと思えば少しづつでもできるのである。





産業排水




盛んに家庭の排水のことをいっているが、産業排水の影響が大きいのだから、そっちを何とかしないと意味ないジャンという意見をいただいた。

水量で言うと、家庭が7割で産業(工業・農業・水道)の排水が3割、汚染量(COD量)でいうと家庭が6割、産業が4割といったところ、問題は汚れの質で、産業排水にはハイテク汚染(トリハロメタン)、シロアリ駆除剤、船底塗料・養魚用防汚材(有機スズ塗料)、水銀、農薬などといった深刻な汚染物質が多々含まれている。

全国の水質規制のはしりとなった琵琶湖条例では、家庭用の洗剤から合成有リン洗剤を規制したが、産業排水に付いては基準を設けられなかった。

産業排水は年々規制が厳しくなってきているのに対応して改善が図られているが、家庭排水の方が環境を汚していると、人々の関心の向け先を変える口実にされたりしている。

その他、ゴルフ場で無規制で使われる農薬や産業廃棄物処理場から漏れ出す汚染水、原発からでる放射線混じりの温熱排水など、汚染源は多いが、担当官庁である環境省は、弱腰で権限が弱く受動的だ。環境省の立場の弱さは日本人が何を支持しているかを物語っている。我々は環境より、経済的発展を支持しているのだ。

だが、がんばっている自治体もある。福岡市は下水処理場から出てくる汚泥を発酵させ、肥料として販売することにした。肥料にするためには有害物質が混じってはいけない。そこで下水道の域内の産業排水を出している事業所に対し、有害物を含まないように水処理をすることを義務づけた。これには企業側から大きな抵抗があったが、市側は粘り強く押し通した。現在では、その農業資材は購入予約がいっぱいで、すぐになくなるという。こうしたことは地方自治体で可能なのだ。




水汚染からの脱却




PPB(1/10億 g/l) PPT(1/1兆 g/l)といった微量で、健康に害があることが判っている物質は2百種以上ある。水道の水質基準で検査が義務づけられている汚染物質は30種ほどで、ほとんど何処の水道でも、なんらかの汚染物質が残留しており、その早急な改善は難しいと厚生省?は認めている。

状況は人類総動員で改善をしなければならない程、世界中の水の汚染は深刻だ。そのためにどういう水のサイクルが理想的かここでも考えてきた。

汚した水は、使った人が清水なみに(BODで1PPM以下など)、きれいにして放流すること。それは上水道も、下水道も、し尿処理場も、産業排水の処理場も同じ。

そのためには(性能の良い)各家庭ごと事業所ごとの個別の浄化装置を設備することになる。これは天水の利用にも繋がるし、使用する。水量、放水する水量・水質が改善されることになるので、環境破壊の著しいダム建設や下水道管網などの設備の必要がなくなる。きれいな河川湖沼がよみがえる。

浄化設備の能力を維持するためには、微生物を殺すような物質を使わないことが必要であり、こうした物質の使用・販売を禁止する。また浄化設備で分解しないような塩ビや生ゴミの垂れ流しを止める。

隣接地に多少でも耕作地があるなら、排出される有機物を堆肥(液肥)として楽に利用できるトイレ&浄化設備がよい。

これらのことは、一時に成し遂げることは不可能かもしれないが、この方向に向かい、あらゆる手を打つ必要がある。浄化の技術的な問題は、家庭用ならある程度スペースを取れれば可能だ。産業排水は、浄化が出来ないとなると生産も出来なくなるが、製造工程を変えるか、生産物の質を変えるかする。ともかく水を浄化できないなら、そんな物は作らなくていい。




新しいシステムのコスト




この方針では経済的な負担も多くなるだろう。だが現在のシステムとて、本当は安いわけではない。もはや既存のシステムは維持できないくらいのところへ来ている。

水道料・下水道料の高い都市で、一人が一度の大便でかかるお金は設備代を除いて20〜30円だ。これが一日の大小便だと100円ぐらいだ。一年で36500円、一家4人なら146000円。もちろん地下水の豊な都市はこれより安くなるが、これで日本の水はタダといえますか。

水道料は、生活の基盤なので受益者負担ながらも額が抑えられている。ダムや上下水管を配管してそんなに安く上がるわけがない。処理すべき水は年々ひどくなり処理量も増えている。徴収している料金の数倍の費用が掛かっているが、これは財政の補助や負債でまかなわれている。 維持費や償還費用は年々増えて行くのに徴収料金は増やせない。水質を浄化する条件は年々厳しくなり、汚泥はたまる一方。もう安い水道料金は維持できなくなっている。

ここで提唱している。新しい水のシステムに移行していくには、利用者にも一時的な費用負担が掛かる。能力の高い浄化槽設備のコスト計算はまだだが、素人でも管理が楽な手の掛からない安定した性能の浄化設備を家庭に設置するには、既存の合併浄化槽の設置より、100〜150万円ぐらいは余分に掛かるかもしれない。トイレは有機物を利用できる農園がある場合と無い場合で、別のものになるし、人数が多かったリ家畜がいれば、バイオガスを取り出すタイプも考えられる。要は、設置場所の条件のなかで最も環境にやさしいものを選択すればいい。

上下水道設備に掛かる費用の全体は、個人が支払うだけではなく、税金のなかから支払われている分もある。自宅に浄化槽があり、水が循環して自由に使えるとなれば、むしろ新しいシステムに皆で移行したほうが安くつくかもしれない。上水道・下水道の事業所は収入が減って行くだろうが、浄化に関するコストも下がって行く。これまでに借りたお金の返済は、社会全体が見ていくことになる。新しいダムを作るくらいなら、個別の浄化槽に補助金を出すことだ。

これも福岡県だが良い例が有る。久山町の小早川町長は、その昔、し尿浄化槽(許容濃度90PPM)が出回ってきたとき、これは全然浄化槽などではなく、垂れ流しだ。川の上流に住む住民の責任として使えないと、町独自の排出基準(5PPMなど)を作った。人間の安らぎは自然の中でしか得られないのだから、川や田んぼや山をあらしちゃいかんと、合併式浄化槽(許容濃度20PPM)がでてきたときも首を立てに振らなかった。 おかげで町の住民から散々文句をいわれた。

だがこの町長は、能力の優れた設計の浄化槽(小林式)を見つけてきて、町営の建物に次々改善を加えながら設備して行った。集落ごとに小規模の下水道を作り、小さな処理設備で浄水し、自然と変わらない水を放流することにこだわりつづけている。いまでは、その町は豊な自然を残し、町の計画は全国でも高く評価されるようになってきた。

どうだろう。やろうと思えば出来る。誰でも水の浄化のことなど疎くて、あまり深く見てこなかったかもしれないが、この通り、専門家でなくても理解できる程度のレベルでも情報を集めて眺めてみれば、どうしようもない現在の水の汚染に対し、我々はどの方向に動いたらいいか、少々は見えてきたのではありませんか?





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